実家に電話して、ひとつ、報告をした。
母親は喜んだり安心したり、でも結局、彼女が一番言いたかったのは、最後の「風邪に気をつけてね」ということなんだろう。
父親は「竜也から言ってくるまで何も聞くんじゃねえ」と母親に釘を刺していたそうだ。彼は電話に出もしなかった。
「正月、帰るつもりないや」。
十二月の半ばにちょっと決心してそう電話したとき、母親は不満そうな素振りの欠片も見せなかった。
一年のうちでトータル一週間しか会いに来ない息子。
スピード違反で百日間も免許を取り上げられる息子。
小さなことも大事なことも、誰にもひとつも相談しないで決めてしまう息子。
故郷を捨ててしまった息子。
その全てを当たり前のように受け入れてくれる、父親と、母親と、弟。
あなたたちがどうしてそんなふうに生きられるのか、僕はときどき不思議に思う。
そうすべきだと信じて決めたことだから、謝りません。
ただ、これほどまでにワガママに育ててもらえて、僕は、心の底から幸せです。
ワガママな息子
2008年02月04日 箸本‘husky’竜也
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