髪を切ってしまった。
日曜講座前日、東校の可愛い少年・少女たちにまた長い髪について苦情を言われるのかと思うとつらくなったのである、というのは半分冗談で(まあ半分は本気ですけれども)、単に、気分だ。僕は人生の一定の部分を気分で生きている。
みんなに「髪切らないの?」と聞かれるたびに、「入試が終わるまでは切らねえよ」とか言ってたのに、結果的に嘘になりました。ごめん。
タナセさん、あなたと同じくらいまで髪を伸ばすとかほざいて、すみませんでした。あなたへと続く道は長く険しく、僕には耐えられなかった。
前にもちょっと書いたが、僕は自分で髪を切る。数えればもう六年になる。今回も、深夜に安全カミソリを持ち出して、シャラシャラと髪を切り落としていった。
こういう話をすると、だいたい「何で?」と聞かれるのだが、まあ、色々とね。
床屋やら美容院やらに行くのが単純に面倒くさい、というのもある。
僕は髪を切るという行為を結構大切に考えているから、自分の一部分を他人なんかに切り落とされたくない、というのもある。この意味不明な感性。
苦い経験をした、というのも大きい。誰だって一度くらいあるんじゃないか、他人に切られてひどく失望した、というアレです。
自分で切る限り、責任は僕にしかない。自分以外の誰かを責めなくて済む。その感じが好きなのだ。
髪を切るにも哲学がある。
「やりすぎは禁物」とか、
「真の快楽はやりすぎの果てにしかない」とか、
「失ったものを追うな」とかね。
カッコいいでしょ。そうでもないか。そうですか。
「髪型を変えるように、人生を少しだけ変えたい」。
これは、僕が好きな映画監督の一人、ジョエル・コーエン(この人は基本的に兄弟のイーサン・コーエンと組んで映画を作っている)が監督した床屋が主人公の作品、『バーバー』のキャッチ・コピーである。
人生は、髪型のように簡単には変わらない。
しかし、髪型を変えることで、良くも悪くも、人生はちょっとだけ変わってしまう。
乱暴な言い方をすれば、それまでの外見の自分を一人、消すのである。
他人には任せたくないな。
まだまだ、僕は僕自身のバーバーであり続けよう。
シャラシャラシャラシャラ……。
マイ・オウン・バーバー
2008年01月09日 箸本‘husky’竜也
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/77306871
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/77306871
この記事へのトラックバック