「Today is the first day of the rest of my life…」
一時期を境に僕が結構気に入っているGreen Dayというバンドの「church on Sunday」は、そんなふうに始まる。「今日は僕の人生の残りの最初の日だ」。
最近、「ラスト・デイズ」という映画を観た。一人のミュージシャンが死ぬまでの最後の数日間(=ラスト・デイズ)を淡々と描いた映画で、主人公のモデルは明らかに、「ニルヴァーナ」のヴォーカルにして二十世紀最後のロック・スター、カート・コバーン(今の中学生は誰も知らないか……)だった。実在の彼は、27歳のとき、ライフルで自分の頭を撃ち抜いて死んだ。
はっきり言って人には全然ススメられる映画じゃないんだけど、やっぱり考えた。カートのラスト・デイズ。彼が最後に見たものは?聴いたものは?感じたものは?それは本当に、ライフルの銃声だけだったんだろうか?
そして、僕のラスト・デイズ。別に自分が死ぬときのことを考えたわけじゃない。ただ、毎日、何かが確実に終わってゆくということ。ときに唐突に、ときにゆっくりと。同じシーンは二度と見られない。どんなにカッコつけてみたところで、人生は結局、DVDに収められた映画ではないから。
この景色をあと何度見られる?
この曲をあと何度聴ける?
この本をあと何度読める?
この人にあと何度会える?
あと何度言葉を交わせる?
あと何度視線を交わせる?
あと何度笑い合える?
あと何度伝え合える?
あと何日?
あと何日?
あと、何日。
今日が最後の日かもしれないということ。それはただの事実だから、疑えなくて、少し怖い。
目が眩むような速度で日々は過ぎてゆき、そのことがあまりにも切なく、少しだけ愛しく、気が狂うほどに美しい。
だから願わくは、目の前の全てを、魂に焼きつけるようにして、生きていたいと。
気がつけば、いつだってラスト・デイズ。